光造形式の3Dプリンタは、造形後レジンの洗浄が必要になります。
やってみてわかったのですが、刷毛などで擦って落とすだけでは、意外とレジンの洗い残しがあります。
洗浄機を持っているのですが、小さな造形物を洗浄するにはサイズが大きいため、後始末のことを考えて使っていませんでした。
宝の持ち腐れは良くないので、小型容器でも洗浄できるように、小型洗浄ボックスを作りました。
必要な材料

容器はこれに決定、ダイソー/スクリューパック900(PP容器)。
洗浄中は水流が渦を巻くので、造形物がぶつかりにくいと思い円形を選びました。
洗濯機のように水流を起こして撹拌する仕組みは、洗浄ボックスの底面にプロペラがあり、それが回るから。
ボックス自体に穴などは空いておらず、磁石の力でペラを回しています。
なので、作るのは簡単。代替となるボックスを選び、底面に純正品と同等の磁石付きプロペラをセットするだけです。

一番上は造形物がペラに当たらないようにするためのザルで、次がペラ、その下が土台です。
土台とペラは、0.2㎜ほどの隙間をあけて、抵抗が少なく軽く回るようにしています。
ペラの穴には、磁石を四つ入れます。位置は純正ペラと同じです。
同じ系統の6㎜で試してみましたが、水を入れると水圧で空回りしました。

これらはFDMプリンタを使い、ABSフィラメントで出力しました。容器も作ることができますが、中の様子を見たいので透明容器を選びました。

土台とペラはこのようにネジで外れないようにしています。磁石の向きに注意。



問題はPPボックスとABS樹脂との接着。
アロンアルファの、プライマー付きプラスチック用瞬間接着剤を使いました。
追記:その後発売されたこの接着剤の方が断然長持ちします
しっかりと接着させるコツは、PP容器の接着面を少し紙やすりで擦ってあげることでした。
もしかしたら、プライマーが弾かないようにするだけでもくっつきが良くなるかもしれません。またプライマーを使わない場合でも瞬間ではなくなるだけで、5分くらい置いておくとくっつくこともあるようです。
しかし、プライマーはどこかで嗅いだことがある匂いでした。シールはがしとか、液体接着剤とかそんな感じの石油類の匂い。
アロンアルファのプライマーは、第四類石油類で、成分はn-ヘプタン。
詳しくはこちら




底面のザルを入れて完成。
水を入れて回した結果
ちょっとザルが容器よりも小さかったためゆるゆるになってしまいましたが、待ちきれず水を入れてセットしてみました。

ん? ザルが浮いている 笑
まぁ、造形物を入れれば沈むでしょうし、回れば水が全体に行き渡るのであまり関係ないでしょう。
本体とは磁力でくっついているため、勝手に良い場所に落ち着いてくれます。微妙なセッティングは不要です。
そしてスイッチオン!

おお! 想定通りの仕上がりに満足です。水は半分くらい入れていますが、上部まで巻き上がっています。ザルの役割は微妙ですが、まぁ、成功でしょう。
このペラを使えば、他の容器でも動きそうです。